夏は苦手と言いながら、春先の憂鬱を吹き飛ばしたくて、今年も海外旅行の予定をいれてしまった。昨年20年以上ぶりに海外に足を伸ばし、旅をすると人生の栞が増えることを実感してから、だんだん旅が好きになってきたように思う。
今年の行先は雨季まっさかりのタイ・バンコク。木曜朝に出発し日曜朝に帰国する、2泊4日のスケジュールだ。友人から聞いた「ずっと夏休みのような空気」を味わいたくて、バンコクに行くことを決めた。
友人と3人での旅行の予定だったが、1人はどうしても都合がつかなくなってしまい、2人で決行することに。海外旅行初心者の私と二人きりなことを心配しているだろうなと申し訳なかったので、突然1人になっても大丈夫な用意をしていこうとあれこれ事前に調べ、あらゆる心配事を解消できるものも持ち込んだ。持ち物については後日別の記事にできるといいな…。
雨季であることを心配していたが、市街地を中心に初めてのバンコクをしっかり楽しめたので、これからバンコク旅行を計画されている方にとって少しでも参考になりますように。下調べしまくった私は皆さんの記事に助けられました!
1日目:出国~ムーガタ~Siamで街歩き~ナイトマーケット
今回は成田発着のエアアジアを利用して格安でバンコクへ。往復で5万円もかからず移動できた。受託荷物は利用しなかったが、手荷物のキャリーが7kgを余裕で超えていたので、14kgまで手荷物を持ち込めるExtra Carry Onを予め購入。成田ではWebチェックインをしていてもしっかり計量があったので、1800円で安心を買っておくが吉。PCやiPadを持ち込むとほぼ確実に7kgを超えると思う。
6時間半かけてスワンナプームへ向かう。フライトが大の苦手なうえに9時発の便だったため、眠れない場合に備えて準備をしていった(案の定1時間も眠れず)。機内が明るいうちは本を読み、暗くなってからはPodcastを聞いて過ごした。知っている人の声がするだけでちょっと落ち着くので、Podcastを予めダウンロードしていくの、おすすめです。
スワンナプームに到着したのが現地時間14時過ぎ。一歩外に出るとむわっとぬるい空気!これが東南アジアかぁ~!と思いながら正直東京と変わらない暑さに驚く。東京ってもしかして雨季だった?
とにかくお腹が空いているので、ホテルにチェックインして晩ごはん第一弾を食べに行くことに。今回宿泊したのはAsookにある「マイアミホテル」。予約してからこちらのとむさんのブログを見つけて、心配ごと解消のために穴が開くほど読みました。
www.tomomidachi.com
ホテルに着いて一安心したので、タイ通の友人(前述のとむさん)に教えてもらったムーガタ店「LIB STORY」へ。入店したのが16時くらいだったのでまだお客さんはいなかったものの、夕方からの予約席がびっしり…!人気店なんだなぁ。ムーガタは今回の旅の目的の一つだったので念願のご対面!
冷えたビールが緊張していた身体に染み入る。豚肉を食べているともりもり元気が出てきた。脂が落ちたスープと野菜を一緒に食べるのがまた美味しい。これは暑くても食べたくなる鍋だ。店内がとても清潔だし店員さんがみんな親切で、友人がGoogle Mapの口コミ書くね!と言ったらビールをサービスしてもらった。
その後は近くにあったショッピングモール「ターミナル21」をぶらっと見学し(この後何度もお世話になることに)、電車でSiamへ。バンコクらしいギラっとした光景に気分が高まってくる。
Siamは新宿や新大久保のような繁華街で、ショッピングモールだらけ!お目当てのシールショップ「DADDY AND MUSCLE ACADEMY」を見つけてご満悦。気づいたら4000円使ってました。なぜ?
友人が欲しがっていたバッグを探したりタイティーを飲んだり人面ヒトカゲに出会ったりしながらSiamを満喫。腹ごなしができたところでナイトマーケットに向かうことに。
到着したのは「ジョッドフェアーズナイトマーケット」。いわゆる夜市だけどここはかなり新しいそうで、道が広くて綺麗で歩きやすい。隣にモールもあるのでいざとなったらモールで涼める。ネオンがギラギラ光ってお祭りのようで、見るもの全部欲しい!食べたい!とうずうずしてくる。大好きなチャーンビールで乾杯し、頼んだのは見たことのない塊肉の料理。
どでかい骨付きスペアリブが入ったすっぱくて辛いスープは「レンセープ」という料理だそう。ビニール手袋をもらって肉にかぶりつきながらいただいた。お肉がホロホロで最高なのはもちろん、スープが本当にクセになる!ベースは結構すっぱくて青唐辛子の辛さがあとを引く。辛い辛い!と言いながらスプーンですくう手がとまらなかった。初めての味に興奮し、タイに来るたびに食べたい大好きな料理になった。
夢中でスープを食べていると周囲の店が屋根をだしてビニールをかけはじめた。もう閉店?と思っていると、突然空気が冷たくなり、ほどなくスコールが。私たちが冷たい空気を感じるかなり前から雨を予感していた現地の方々に敬服した瞬間。何故だか熟練の船乗りを想像した。
スコールのため止む無く退散。Grabを呼んでもなかなか落ち合えなさそうだったので、流しのタクシーをつかまえたらしっかりぼったくられたのは良い思い出。
2日目:チャイナタウン~ジュエリーセンター~アイコンサイアム~ワットアルン~ルーフトップバーとマッサージ
夜中には雨が止んだようで2日目は快晴。ホテルの可愛いスポットを撮影しながらGrabを待つ。今日は特に行きたかったチャイナタウンへ!朝ごはんはおかゆを食べられる「ロントウカフェ」に。ハシゴをのぼった2階席で甘いミルクティーを飲みながらおかゆセットを待つ。
おかゆは自分で好きにトッピングしながら食べるスタイルで、どのおかずも優しい中華味がたまらない。野菜や豆の触感も楽しいし、お肉や腸詰は甘辛味で特におかゆが進んでしまう。でも意外とおかゆってすぐ満腹になっちゃうんだよねぇ。
チャイナタウンをぶらぶら眺めながら、もう一つのカフェに向かう。このあたりはバーやレストランも充実していて雰囲気もすごく好みだったので、次に来るときはチャイナタウン付近に泊まりたいねと話していた。バーからベッドに直行したいよね…。
2件目は「ウォールフラワーズカフェ」。来れなくなってしまった友人が見つけてくれていたお店で、店内もメニューもショーケースのケーキも全てときめく可愛さ…!あの子はきっとこれを選ぶんじゃない?と話しながらドリンクをオーダー。次は3人で来ようね。
私はオレンジのモクテルのようなドリンクに。どこかミッドサマーを思い出す色。
夜営業も充実していそうだったのでお酒を楽しむのも良さそう。おかゆで満腹になりすぎてしまいこんなに可愛いケーキを頼めなかったのが悔やまれる…。
友人のお目当てである「ジュエリーセンター」へ向かう。ブースやショップがたくさん並んでいて宝石のコミケ状態だった。宝石を扱っているのにどことなくまったりのんびりした雰囲気なのが面白い。友人はしっかりリングをゲットしていました。
丸一日雨という予報だったのになかなか降らず、これ幸いと船にのることに。船着き場まで15分ほど歩き対岸にあるモール「アイコン・サイアム」を目指す。モールの中に水上マーケット風のフードコートがあり、ものすごい賑わい。多分今回のバンコク旅行で一番混んでいる場所だった。
我々はレストランフロアにあるお店が目当てだったので一旦スルーしてパッタイの老舗「ティップサマイ」へ。卵に包まれたパッタイとごろごろ果肉が入ったオレンジジュースを堪能。ライムジュースや調味料で味変しながら食べられるのが楽しい!誇張無しにもう1杯食べられた。日本にも進出してくれないかな~。
アイコンサイアムでは旅行先で必ず買っているマグネットだけ購入し退散。なんと未だに雨が降っていなかったので、諦めかけていた「ワット・アルン」に詣でることに。姿が見えた瞬間の迫力がすごくて、見つけただけで「来てよかった!」と声に出してしまった。
敷地内は伝統衣装を着た観光客でいっぱい。諦めずに登れるところまで登ってみたけれど、階段がかなり急で手すりもないのでものすごく怖かった…。特に下りはめちゃくちゃ慎重に降りました。
引きで見ても格好良いけれど、近づくとタイル装飾の細かな模様が美しい。これをコピー&ペーストではなく一つひとつ人の手で作るなんて気の遠くなるような仕事だ。モチーフの意味がわかったらもっと面白いんだろうな。
かなり暑くて消耗したので、電車でルーフトップバー「The Speakeasy」に向かう。ホテルの最上階(24階)は視界が開けて風が気持ち良い!ビールやカクテルを飲みながら夕暮れの時間を楽しむ。雲の流れが速くて雨雲らしき暗い雲も流れていってしまった。
1日中歩いていて疲れ切っていた私たちは、急遽マッサージに行くことに決定。日本人の口コミの多さで決めた有名店「Health Land」はとにかく施設が綺麗で驚いた。飛び込みでも5分ほどで案内され、リクライニングチェアがずらりと並んだ暗くて広い部屋へ。フットマッサージ1時間450THB(2000円以下!)で、最後には肩や腕も揉んでくれる。1日中サンダルで歩き回っていたので本当に生き返った…。
バーではおつまみ程度の食事だったので、ターミナル21でテイクアウトをして部屋で食事をとることに。閉店間際で売り切れが多かったけれどなんとかカオマンガイとカオニャオマムアンを入手。出国時に成田の免税店で買ったシャンパンを開けて部屋で乾杯!友人はこのためにプラスチックのワイングラスまで持ってきてくれた。
カオニャオマムアンは初体験。甘く炊いたもち米は日本人の感覚で食べると脳がバグる。一口食べるたびに混乱していた。美味しかったし面白かったので再訪時にはまた味わいたいな。
3日目:チャトチャック市場~カオソーイの名店~帰国
コーヒーが美味しいカフェを友人が見つけてくれていたので、朝食はカフェでサンドイッチを。何故かまたもや快晴でアイスコーヒーが美味しい!最終日も満喫すべく力を蓄える。3日目は土曜日だったので、週末しか開いていない「チャトチャック・ウィークエンドマーケット」へ。
ありとあらゆるお土産や雑貨が揃っていてとにかく広い!夫からのリクエストだった変なプリントTシャツと母にあげるストールを購入。友人は食器やシルバーアクセサリーを買っていました。スマイル柄のあみあみバッグが可愛かったな~。
チャトチャックの隣には世界中の古着が集まる「DDモール」が。どこを向いてもヴィンテージショップだらけで、各国の古着バイヤーが集まっているらしい。目が回るほど商品があるので本当に探す目的で来ている人はすごい…。暑さで頭がまわらなかったのでなんとなく見物だけしたけれど、面白くて可愛い服や雑貨がたくさんありました。古着好きはぜひ。
お腹も空いてきたので、絶対に押さえておきたかったカオソーイの名店「Thai Niyom Cuisine」に向かう。ここのビーフカオソーイが本っっ当に美味しかった…!スープがとにかく濃厚で、これだけでぐいぐいビールが進む。チキンとビーフの食べ比べもしたかったな。今回の旅のベストグルメはこのカオソーイと初日に食べたレンセープです(ベストだけど二つ…)。
一緒に頼んだソムタムもすごく美味しかったんだけどとてつもなく辛い。辛いものは好きなほうだけど、辛すぎてゲラゲラ笑いながら食べました。青唐辛子の辛さって他の香辛料とは違った痛覚が刺激される。ビブグルマン掲載店らしく食べたものすべて美味しかったので、できれば大人数で来て色々な料理をシェアしたい!
その後は近くのモールで涼み、空き時間を見つけてまたもやHearth Landでマッサージを受け、モールでお土産を買い空港へ。バンコクには石になったピカチュウもいた。事前情報では3日間雨予報だったのに初日夜のスコール以外全く雨に降られず、空港についてほどなく雨が降り出した。本当に運が良い!
帰りのフライトは23:30発の深夜便。友人がラウンジに誘ってくれて、シャワーを浴びられたことに本当に感謝…。プライオリティカードへの入会を本気で考えました。搭乗したらなんとか眠りたいので、ラウンジで炭水化物タイムアタックをきめていたらもう搭乗時間に。
帰りもExtra Carry Onを購入していたものの、オンラインチェックインだったため手荷物の計量はなくすんなり搭乗。雨の影響なのか離陸が30分ほど遅れた上に、上空では絶えず稲妻が光っていて恐怖心が煽られる。それでも3日間の疲れで2時間弱は眠ることができた。
目を覚ますと朝焼けの雲海の上で、日本へ帰る飛行機は朝日に向かっていた。雲がだんだんと紫やオレンジに照らされる。私と同じく眠れなかった人たちがぽつぽつとシェードを上げていて、みんなが景色に見惚れているのがわかった。写真も撮ったけれど、写真よりずっと淡くて優しい色の空だった。
昨年は台湾、韓国と近場のアジアを訪れたが、今回はさらに少し足を伸ばした東南アジアへ。飛行機への恐怖心と心配性な性格から旅行に前向きになれていなかったけれど、自分で行くと決めれば本当にどこにでも行けるんだ、と当たり前なことが感慨深くて嬉しかった。
そしてそんな旅行下手な私と一緒に旅してくれた友人にも、今回は来れなかったけれど日本からずっと応援(?)してくれた友人にも感謝しかない。ちなみに日本にいた友人はアプリで飛行機の発着も見守ってくれていたらしい。
おまけ:バンコクでの購入品
自分用に買ったのはステッカー類とカオニャオマムアンのマグネット、タイ料理のレシピ本、味の素のタイ料理キット、インスタントラーメン。他はお土産に。変なTシャツは撮り忘れましたが、ムエタイ柄です。いらん情報すぎる。
本当におまけ。シール屋さんで謎のゆるキャラぬいぐるみキーホルダー(しかもシークレット)をお土産に買い、みんなお目当てが当たって喜んでいるシーンがこちら。私は蟹です。
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